[雑記] 自分がいいと思う本を10冊挙げろ!(前編)

こんばんは。
風邪でちょいと早めに帰宅したおじいさんです。
で、家ではてブをみていたら、おもしろい記事があったので、それに触発されて。

活字中毒 「コピーライターとしての資質を一瞬で見抜く」ための、たった一つの質問
 http://www.enpitu.ne.jp/usr6/bin/day?id=60769&pg=20080226


 この話、逆に言えば、「クリエイターになりたい人」は、聞かれたときにすぐに「自分の好きな○○」を10個くらいは挙げられるように、しかも、その10個が「自分のベストチョイス」になるように、日頃からトレーニングしておかなくてはダメだ、ってことなのですよね。


 では、「自分がいいと思う本を10冊挙げろ!」
 
 実際にやってみると、ものすごく難しいですよ、これ……


というわけで、おじいさんも10冊考えてみます。ジャンルは特に考えない事にしました。
ただ、漫画だけは除外って事で。

ローマ人の物語




作家、塩野七生のライフワーク。昨年ようやく完結した、古代ローマの歴史1000年を網羅した歴史作品です。全一五巻と浩瀚な書物ですが、それだけの価値はある。
おじいさんはこの本に出会ったのは、新書で七巻ぐらいの時ですから、ずいぶんと長いつきあいになります。
なぜ、この本を薦める理由は数多あってそれこそ書ききれないほどです。
最大の理由はもちろんおもしろいから。なんというか人生の指針になりうるだけの豊かさと厚みがあるなんて事はどうでもいい。それは後回しです。
まず一巻のローマの建国直後の事件からしてありえない。サビーニ族の花嫁をかっさらうってなんだよ、と。そういう事件を活写する塩野の筆は非常にわかりやすい。そして何より戦争を描写すると、途端に生き生きとする。
その真骨頂は、二巻にしてやってくる。ハンニバル戦争の初期、ハンニバルが一気にイタリアを蹂躙するくだりは圧倒的で、頁をめくる時間さえおしく読みふけってしまう。同時に指揮官たちの描写も見事で、寡黙なハンニバル、頑固じじいのファビウス、人気者のスキピオたちの競演はすばらしい。
三巻以降もすばらしいできばえで、カエサルやアウグストスといった学校の歴史ではわずか一行しか出てこない男がどれほど愉快で、冷徹で、必死に時代を生きたのかが迫ってくる。そして、帝政について一通り詳しく紹介した素人向けの書物はこれしかない。
一〇巻はローマのインフラを扱っていますが、とても知的興奮を誘われる一巻になっている。おじいさんは一〇巻を読み得た時涙がこぼれましたよ。この巻だけとっても、どれほど政治というものが我々の生活に不可欠であるかわかる。折しも道路改革の頃でしたので、特に興味を持って読みました。
一一巻から一五巻はローマが滅亡していく過程をひたすら描いていく。だんだんと熱がなくなっていくんですが、突き放した所で冷静な部分が「もののあわれ」というかそういうものに突き動かされて読んでいましたね。特に一五巻を読み終えた時は本当に感慨にふけってしまいましたね。キリスト教に任命された皇帝の魅力のなさはあきれるほどで、これならば凡俗と呼ばれる日本の歴代首相の方が数百倍おもしろい。忠臣スティリコが奮闘して奮闘して、最後に裏切られて首を切ってしまう。そして、蛮族に攻め込まれ、誰も皇帝の位を継がなかった。だから、西ローマは滅亡したのだと知り、高校で教えている世界史は無味乾燥そのもので、なんだったんだと思いました。

まあ、読んで日本の政治と比べるというやり方もあると思いますが、まずは純粋に楽しんでください。古代ローマは1000年ある。英傑には事欠かなかったし、人間の生活はそれほど変わっていない。電気のない現代社会としか思えない生活をしていた。だから、現代でも通じるのかもしれない。


坂の上の雲



国民的作家、司馬遼太郎の代表作。おじいさんは司馬遼太郎については、半分も読んでいませんが、これが最高傑作じゃないかと思いますね。
話はご存じの通り、日露戦争の話です。
元々、この本を読んだのは、スピリッツで連載していた江川達也の日露戦争物語の影響なんですよね。あれは途中で終わってしまいましたが、こちらは見事に東郷ターンでバルチック艦隊を壊滅させて、終わります。
作者の司馬遼太郎先生も後書きにも書いてありますが、主人公は秋山兄弟ではなくて、明治という国家そのものでしょう。
後半はひたすら戦争の描写がこれでもかこれでもかと続きます。この緻密な描写には圧倒されるばかりで、これまた学校の世界史では数行で終わってしまう日露戦争がいかなるものだったのか、明治という時代がいかなるものだったのか迫ってきます。
ここまでロシアって強かったんだー、というのがよくわかります。同時に日本もぐだぐだ。。まあ歴史ってのはそういうモンですよね。一方が完璧なんてありゃしない。
若干蛇足なんですが、昨今中国がめきめきと成長しているんですが、坂の上の雲などを読むと、小国日本、大国清だった時代の話が書かれています。その頃の列強や中国の嫌みっぷりと言ったらありゃしません。小国日本がんばれーと応援したくなりますが、それが高じると、小村寿太郎みたいな嫌みな奴になってしまいますから注意せねばなりませんね。
まー、おじいさんは三〇を過ぎてからようやく日本の近代史について多少は知っておかなくちゃならんという風に思いまして、いくつか入門になりそうな本を読んでみたという所なんですよね。
そういう点では、司馬遼太郎先生の、龍馬がゆく、花神、翔ぶが如く、坂の上の雲を順に読むと、幕末~明治までの激動の時代が終えるわけで、この辺は一度は読んでおけ、と言いたいですね。

おまけですが、幕末の人物で誰が好きかと言われると、おじいさんは一番に陸奥宗光が来ます。結局、坂本龍馬が作った海援隊の中で、一番日本に貢献したのが彼で、あの反骨心がいいですね。
日本の外交の中で彼ほど異彩を放っている人物はないのだと思ってます。

昭和史




歴史探偵とも言われる半藤一利氏の集大成。
上から続けると、ようやくバブル手前までやってきます。これで近代史を駆け足で眺める事ができます。
なぜ、この本かというと、やっぱり読みやすいんですよね。次に右と左に極端にぶれる事がない。下手な本を読むと時代が非常に限定されているわけですよ。そうすると、右や左にすごーく偏ってしまう。塩野七生も書いていますが、歴史は通史を書いてこそですよ。そうでなくては、一時期の現象を大きく見せて右に左に大きくぶれてしまう。
それって物の見方がずれてしまうので、非常に危険なんですよね。
その点で、この本は非常にいいです。入門に非常にいい。後半に入ると、実際に半藤氏の生きた時代になってくるので、生々しくかつ軽妙に語ってくれます。江戸っ子だなあと思いますが。
それとこの本を読むと、高度成長というのが確かに奇跡だったのだと実感できますね。おじいさんは(略)

もう少し終戦あたりについて詳しく知りたい場合は、半藤氏の「聖断」「日本のいちばん長い日」、終戦直後のGHQまわりの暗闘については、田原総一郎の「日本の戦後」をオススメしておきます。


アンダーグラウンド




村上春樹による、あの九五年春の地下鉄サリン事件被害者のインタビュー記録。
日本を変えたと言っても過言ではない、あの事件についてまず読むべき本じゃないかと思っています。
圧倒的な質と量のインタビュー。前後に矛盾があって理解がしづらいかもしれないけれど、現場の言葉はまず知っておかなくてはなりません。メタ情報があふれ、インターネットによりさまざまな資料を検索できる今だからこそ、一次資料こそ押さえておかなくてはならない。一次資料には他の何にも代え難い迫力があるという恒例がここにあります。
おじいさんは年を取ると涙もろくなるってのを実感していますが、この本は本当になかなか読めなかったです。しかも、プロジェクトの直前に買ってきてしまったわけで、読む事ができて一人一日分。現場をなまじ知ってるだけに(被害をくらったわけではありません)、ぞっと戦慄し同時にガツンと頭を殴られたような衝撃を受けました。そして三〇分ほど放心状態。
続きを読みたいけれど読めない。
そんなもどかしい読書体験をさせてもらいました。
ちなみに、その反対側のオウム信者のインタビュー「約束された地で」も、必読です。
なぜ、麻原という男についていったのか。何を考えていたのか。読んでみると皆驚くほど普通なんですよね。むしろまじめ。
なんとなくですが、みんなもう少しいい加減になった方がいいんじゃないかと思いました。

蛇足ですが、この本にたどり着くには少し時間がかかっています。
最初に現代日本の諜報活動ってなんだろう的な所から、麻生幾氏の、「情報、官邸に達せず」
「極秘捜査―政府・警察・自衛隊の「対オウム事件ファイル」」などから結局ここにたどり着いた、という所です。一応、その後に裁判の記録なども読んだんですけれど、途中で投げ出しました。

敗者の法則




前編最後は投資の本です。
後編は土曜日あたりにでも書ければいいんですが、そっちはラノベとかSFとかばっかりですから、少しは歴史・ノンフィクション系以外でまともな本をと思ったら、おじいさん全然購入してないです(^-^;)
おじいさんも、まあ年金とか非常に敏感な所ですから、若干投資で凍死しているわけですが、一応古典は見てるんですよ。
正直な所、サラリーマンがちょちょいのちょいとやる程度ではもうからないなあというのが実感です。そういう時には投資信託に丸投げするんですが、結局ETFがよいという結論になるわけですよ。
その辺の所を説明した本ですね。
とはいえ、昨今の総崩れの上体ではETFも何もあったもんじゃあないというのが本当ですが。。。
それはそうと、公定歩合がこんなに低いのになんでこんなにインフレしないんでしょうかね? まあ、資源に金が回って最悪のスタグフレに突入しそうな気配濃厚でイヤなんですけれど。


さーて、後編は堅い話抜きにするぞー。

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